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Mozart

http://www.mozart-oz.org/

ヨーロッパで開発されている、制約ベースプログラミング環境。OZ という言語の実装と
言う事になっています。この言語はマルチパラダイムという事を売りにしており、分散、
オブジェクト指向などが特徴として挙げられていますが、なんと言っても論理型言語の流れを
汲んでいるのが最大の特徴です。いま流行では無いからかウェブサイトでも控えめにしか
書いてありませんが、かつては日本でも人工知能研究などで盛んに開発された論理型言語とは、
プログラムを記述する際に、問題をいかにして解くかではなく、何を解くかを記述すると
コンピュータが解き方を考えてくれるという方式です。実際は理想どおりには行かないのですが、
もっと着目を浴びても良い分野ではないかと思います。

開発環境としての Mozart 自身の特徴としては、開発インタフェースとして emacs を、
GUI として Tk を使っている点が挙げられます。出来るだけ手間を省きつつプラットホーム
互換性を保つには良い方法だと思います。なにから何まで自前で用意している Squeak
SWI-Prolog とは対称的かもしれません。

さて、ここでは Windows環境において以下のサワリを解説します。

Mozart をインストールする

http://www.mozart-oz.org/download/view.cgi
Windows の場合、上記からインストーラをダウンロードして実行するだけで非常に簡単です。

Mozart のデモプログラムを体験する。

http://www.mozart-oz.org/documentation/demo/index.html
新しいプログラミング言語を体験する時、その言語でどのような事が可能なのかを
ざっと眺めるのはとても面白い事です。Mozart においては Web から解説を読みながら体験
出来るデモが、上記URLにいくつも用意されています。特に最初の例がエイトクイーン
という所がさすが prolog の流れを引いているのかという気がします。

例えば Animated Queens のページ(http://www.mozart-oz.org/documentation/demo/queens.html#chapter.queens)
ですと、ページ上の方の Start Applet のリンクからデモがダウンロードできます。
このデモについては少し注意が必要で、web にはあたかもクリックするだけで実行
出来るような事が書いてあるのですが、実際には一度ローカルにダウンロードして
から実行しないと僕の環境では上手く動きませんでした。
拡張子の関連付けなどはインストール時に自動でなされています。

Mozart で開発を始める

上述のとおり、開発環境として Emacs をそのまま使います。ショートカットに登録された
Oz Programming Interface をクリックすると自動的に Emacs が立ち上がります。
これは新たなキーバインドを覚えなくても良いので非常にありがたいです。
ここの注意点としては、GNU から配布されている NTEmacs を使う場合は問題無いのですが、
Meadow を使いたい場合、もちろん Mozart は Meadow の事なんて知りませんので環境変数を
通して教えてやる必要があります。例えばうちの場合
とこんな感じです。
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